第4,5回講義資料 2009/10/09, 2009/10/16


コンピュータの歴史2
マイクロプロセッサが誕生してからの歴史

マイクロプロセッサの誕生
  • i4004
  • 電卓チップとして開発
  • 日本のビジコン社とIntel社の共同開発
  • 開発の主要メンバー嶋正利氏
  • 4bitのプログラム内蔵式コンピュータ

i4004
  • 1971年発表
  • トランジスタ数 2300
  • MCS-4ファミリ(4001 ROM, 4002 RAM, 4003 シフトレジスタ兼出力ポート)
  • 命令数46種類(8bit命令, 16bit命令)
  • アドレス12bit、データワード長4bit
Intelの8ビットプロセッサのヒット
  • 1972年 i8008
    • プログラム可能な端末用に開発
    • 18pin DIPパッケージ
    • 14bit アドレス

  • 1974年 i8080 割り込みコントローラとで2チップ構成
    • i8008を大幅に改良
    • 4,600トランジスタ
    • 嶋正利氏がインテルへ入社し開発に加わる
    • 一般に広く使われる
    • 16bitアドレス
    • レジスタペアによる16bitレジスタ
    • 後にザイログ社Z80, 日立製作所 64180に継承

  • 1976年 i8085
    • 割り込みコントローラを組み込んだ1チップ構成

i8080は組み込み制御用のチップとしてでなく、独立した小型コンピュータとして現在のパーソナルコンピュータの元となった。代表的なマシンにはAltair 8800あり、Microsoft社のBASICはこのマシン用に開発された。
日本では、NECが評価用ボードを発売し、マイコンブームに火をつけた。ケースもないボードコンピュータの形態であったが、ホビーイストの間で話題になり、新しい文化をつくっていく。秋葉原は電気街から電子部品街、そしてコンピュータ街へと変化していく。

黎明期のパーソナルコンピュータ
  • Altair 8800 米国の MITS社(Micro Instrumentation and Telemetry Systems)
  • Commodore PET2001
  • Tandy TRS-80
  • Apple II

Intel社以外の8bitプロセッサ
  • Motorola 6800, 6802, 6809
  • MOS Technology 6502
    • Apple II, 初代ファミコンのチップとして採用
8bitプロセッサの成功
  • 広く技術者に評価された
  • ICチップではなくコンピュータとして受け入れられた
  • コンピュータを個人所有できるという喜び
  • Microsoft BASICの開発
大型汎用機とマイクロプロセッサの違い
  • ワード長が短い
  • 大型コンピュータは最初から32bitで設計
  • マイクロプロセッサは4, 8, 16, 32 と徐々に進化していく
  • 最初からICチップとして設計
マイクロプロセッサの躍進
  • 16bitプロセッサの開発
  • ミニコンの主流は16bit8
  • ビジネス用コンピュータとしての期待
  • IBM-PCの発売
IBM-PC
  • Intel 8088プロセッサ
  • 8bitバスの16ビットプロセッサ
  • Intel 8086は16bitバス, NECのPC-9801に使われた
  • 仕様をすべて公開
  • Microsoft社へのOS開発依頼
    • PC-DOS (MS-DOS)
    • Intel + Microsoftの図式の始まり
他の16bitマイクロプロセッサ
  • Motorola MC68000
    • 32bit汎用レジスタを複数もつプロセッサ
    • Apple社 Macintoshで採用
    • 32bitプロセッサMC68020へ自然な拡張
  • Zailog Z8000
    • 普及せず
16bitプロセッサの問題点
  • MS-DOS以上の優れたOSが存在しない
  • i80286プロセッサ
    • メモリ管理機能をもった優れたプロセッサだが、高速8086のまま終わる
    • IBM PC-AT
    • IBM PS/2
    • OS/2をMicrosoftと共同開発する難航
32bitマイクロプロセッサの登場
  • 汎用機やミニコンに負けないアーキテクチャのの登場
  • ワークステーションへの採用
  • Motorola MC68020
  • Sunワークステーションの登場
ワークステーション
  • ネットワーク(LAN)接続によるデータ共有
    • 分散環境でのデータ共有
    • 分散ファイルシステム
  • ミニコンレベルのOSの搭載
    • UNIXの採用
    • バークレイ版32bit UNIXの移植 4.2BSD
    • TCP/IPの実装
Sunワークステーション
  • Sun2
    • Motorola MC68020
    • 4.2BSD UNIX
  • Sun3
    • Motorola MC68030
    • SunOS 4.X (4.2BSDをベースとした拡張)
  • Sun4 Sun SPARK
  • SparcStation
Sun2/50

Xerox社の研究
  • パロアルト研究所
  • 電子写真式コピー機の利益で世界一流の研究者を集めた研究所を設立
  • 人工知能、ヒューマンインターフェース、GUI、プログラミング環境さまざまな研究成果を得る
  • Altoワークステーションの開発
Xerox社のワークステーションと研究
  • Altoワークステーション
    • ビットマップディスプレイ
    • マウス
    • ネットワーク
  • 現代のパソコンの原型となる
  • 200台ほど製造されたが非売品

Xeroxの失敗
  • PaloAlto研究所の研究成果の価値を理解できなかった
  • 実用化に興味がなかった?
  • Apple社がXeroxの成果をMacintoshに具体化していく


ミニコンの成果
  • ミニコンは研究室レベルで購入可能な小型コンピュータ
  • 大型汎用機の1/10程度の価格
  • DEC社(現在はCompaq社に買収され、そのCompaq社はHPに買収)のPDPシリーズ
  • パソコンやワークステーションのベースとなるソフトウェアの開発のベース
  • UNIX : PDP-7上で開発
  • C言語:PDP-11上で開発
  • 32bit UNIX, TCP/IP VAX-11上で開発
  • 人工知能 PDP-10

PHP-11/45 UNIX, C言語の開発環境

VAX-11/780 バークレイ版32bitUNIXの開発マシン

ワークステーションの時代
  • ワークステーション広がり
  • 1人1台の32bitのマシンの時代へ
  • 高解像度ビットマップディスプレイの広がり
  • UNIXの広がりと分裂
  • 680X0プロセッサからRISCプロセッサへ
RISCプロセッサの登場
  • Sun SPARC
  • MIPS R1000, R2000, R3000, R4000, ...
  • Motorola 88000
  • IBM Power, Power PC
  • 日立, HP, PA-RISC
RISCアーキテクチャ
  • 命令数を減らし、1クロックで1命令実行を原則とする
  • 初期のミニコンをベースとしたアーキテクチャの限界
    • 1チップではCPUを作れない
    • マイクロコードや命令のエミュレーションによる速度の低下
  • 数多くの命令を用意することの難しさ
  • 配線の規模
  • シンプルな構成で高速化
  • コンパイラの性能向上
    • もはやアセンブリ言語は使わない時代へ
パーソナルコンピュータの時代へ

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Hideto Sazuka,
2009/11/26 8:02
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Hideto Sazuka,
2009/11/26 8:03
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